「携帯ゲームは全部あるから、大丈夫だ」

ニッコリ素敵な笑顔で言う哲夫
秘密の部屋がゲーム機で埋めつくされている様子を想像することは、そんなに難しいものではないだろう
優希は、喜べば良いのか馬鹿にすれば良いのか分からず、適当に笑うと携帯ゲームの本体を見るため、先ほどいた場所まで戻る

「わぁーすごーい」

背伸びをし、ショウケースに釘づけになる
サイズは人間の手の大きさがさほど変わっていないので、大きさも昔とほぼ一緒くらいだ
きっと小さくしすぎれば、使いにくいし見にくくなるのだろう
携帯ゲームにもソフトを収納する場所がついている
ただ、やはりサイズの問題上、パッケージや説明書を収納する場所はついていないが…
だが容量はテレビゲーム並にある…
機種によっては、テレビゲームの機種と携帯ゲームの機種でソフトとメモリーカードが共有できるものがある。
ちなみに、そのゲーム機は最新ゲーム機よりも人気が高い
やはり、両方で使えるというところが高ポイントなのだろう

「っと、そろそろ、ゲームソフト探さんと…」

優希は、携帯ゲームの機種を一通り見て、ゲームソフトを探しにその場を離れる
広い店内を1人で歩きゲームを見て回る優希
そんな優希に1つ問題が…

(上の方…見えへんし…)

昔なら上の方も難なく見られたのだろうが、今は不可能だった
3歳ならば親が基本的に選ぶだろうし、親と一緒に来るのだから、上の方は抱っこしてもらえば済むのだろう
そして、もう1つ絶望的な問題が…

(てか、種類多すぎだし…)

やりたいゲームのカテゴリーは分かっているのだが、いかせん量が多い
1つのカテゴリーから探すのも一苦労だ
優希は歩いて探すことを諦め、哲夫の元に行く