「生まれた瞬間は喋れへんかったし…1歳なんて全く上手く喋れへん…2歳もイマイチ舌が回らんかった
やから、自分の言うた事の半分も人には伝わらんかった…やから気付かれへんかってん
やけど、3歳になってダイブ喋りやすくなったんや
そんな時に、お母さんが産気づいて…3歳らしからぬ言動と行動をしてもた…ってわけ」
「そうだったのか…」
「そうなのね…分かったわ」
「!?」

思いのほか、アッサリ受け入れられ、逆に優希が困惑する

「何で…?自分が嘘を言ってるかもしれへんのに、何でそんなにすんなり…」
「だって、優希ちゃんが嘘をついても良い事ないでしょ?」
「そうだ、優希が嘘をつく必要性が感じられないからな」
「……まぁ、そうなんやけど…」

2人の返答を嬉しく感じつつ、この2人は騙されたりしないのだろうか…と不安に思った
詐欺師の上手い口調に乗せられそうな気がする

「と言うことは…優希のその関西弁は、前世が関西人だった…ってことか!」
「うん、せやで」

哲哉は、疑問が1つ解決でき、スッキリした顔をしている
哲哉にとって、優希が関西弁で喋るという事は、大きな問題だったようだ