「起こしちゃ悪いよね……」


なんて言いながら、あたしはこっそり、ロイの部屋に忍び込もうとしていた。


「これで人間なら、きゃーえっち! ってことになるんだろうけど」


あたしは、ドアノブに手をかけた。


「ロイはアンドロイドだから、あたしが夜這いをかけたってことにはならないハズなのよ」


暗い部屋に、そっと入った。
正面にベッドがある……。
あたしは、なんだか少し異様な感じがして、ドキッとした。


――そのとたん、である。


あたしは、急に後ろから何者かに、ぐわし! とはがいじめにされ、口を腕で塞がれたのである。


《ぎゃーー!!》


身動きができない!!


《ロイ、助けてーー!!》


じたばたするあたしのこめかみには、硬い銃口らしきものが押し当てられていた。


そして、次の瞬間、聞きなれた声が、頭上から降ってきた。