「奈央っ」





坂下と奈央がなにか話していた。

奈央が坂下を見る目は、なにか冷めていた気

がする。

…もう奈央は、疲れてるんだ。

「…彩希」

「あたしはね…奈央が大好きだよ!!」

「えっ?」

あたしが変なことを言ったから、奈央は驚い

てる。

…あたしも、驚いてる。

なんでこんなこと言ったんだろ。

「なんかよくわかんないけど…あたしは、奈

央が大好きだから!!一生親友だから!!」

「うん」

「だから、心配しないで。だから…だから…

だから…あのね?」

言葉が繋がらない。

「あたし…あぁ、もういい!!あたし、なんか

こういうの苦手!!とりあえず、元気出しな!!

ねっ」

「…アハハッ。彩希、なに言いたいかわかん

ないよ。ねぇ、彩希」

「ん?」

「放課後、遊び行こっ」

「うん!行こっ」

なに言ってんだろう。

今、励ましに来たんじゃないの?

まぁ、いい。

奈央には気持ちが伝わったみたいだから。

「…彩希」

「ん?」

「…ありがとう」

「いえいえっ」

とにかく…

親友ふたり目もクリア?

まぁ、ずっとあたしが支え続けるから、クリ

アってことで!!

…そして、ラスト。

3人目の親友…へ。

「坂下、ちょっといい?」

「あ?あぁ」