喧嘩しないでください、という一言を出したとしても、彼らには通じないでしょう。
私の言葉は、プログラミングされたものだと、彼らは考えるだろうから。
そんなことを考えているとほらまた、表示が遅いとのメールが届く。
私は、些細な日常や文句、喜びや悲しみの更新よりも、私を生んでくれた、生み出してくれた、雪紫さんと時雨さんの事が気掛かりです。
私がきっかけで不仲になってしまったら、私の存在はただの忌むべきものになってしまいます。
それは悲しい。
いわば、生みの母父が私の事で揉めることほど悲しい事はない。
二人は、現実世界で恋人に近しい関係なのです。