誰に? 彼女が問う前に呼吸を整えたらしい彼は彼女の元に歩いて近づき、片膝をついて彼女と目の高さを合わせました。

 合わせたと言っても、彼の方が少し上目づかいになってしまいますが今は些細な事でした。


「ハルマキが、教えてくれた」

「はる、まき……?」


 彼女はちらりと画面に目を向けましたたが、私は相変わらずコメントを打ち出しません。

 そうしたのは、今はそうすべきだと、なんとなく思ったからです。


「俺、自分がやりたいことをきっちりと責任持ってやり終えるまで、言うべきじゃないとそう思ったよ」