売り上げ金の確認をしてから、店を閉めるために片付けをしていると、恵利さんが裏からやってきた。 「美咲ちゃん、お疲れさま」 「お疲れさまです」 「見てこれ。どうかな?」 恵利さんの手には、スワロフスキーを繋げた先に赤い石のついたストラップだった。 「かわいいですね」 「ディスプレイ、任せていい?」 「はい」 ストラップを受け取ったとき、お店の扉が開いた音がした。 「「いらっしゃいませ」」