「ぅん、戻ろっか。」


教室では、クラスのみんなが待っている。




私たちは一緒に教室に入った。
みんなはこっちを注目。

でも、翔はそんなことおかまいなしに自分の席に座った。


わざと自然に振る舞っている様子もなく、本当に自然な様子。

それを見て、私は少しホッとした。




「みんな優勝おめでとぅ!!!私、すごく感動した!!!」


私は、教壇の前で熱くそう言った。


「俺、1位だったし!!!」


「俺、途中でこけた!!」


「あたしもー」


クラスでは、体育祭を振り返ったいろんな言葉が返ってきた。



私はこの日のことを一生忘れないだろう。

このクラスのこの瞬間を・・・



「じゃぁさ・・・記念に写真でも撮らない?高校生活最後の体育祭、優勝記念写真♪」


私はデジカメを持ってそう言う。


「河合ちゃん、良いこと言うね!!!」


里井くんは、そう言ってあたしの頭を撫でる。


私は頬を少し赤らめる。