私も仕事を終わらせ、職員室を出た。

ふぅ・・・
私は、クラスの名簿を眺めながら電車に乗った。


高谷 翔。


・・・ぷ
たかたにかけるって・・・(笑

今さら、自分の言動に後悔をする。



そこに、高校生くらいの男の子たちが、電車に乗ってきた。


・・あれ?
高谷くんだ。


高谷くんは、クラスの男の子たちと仲良く話している。


・・・って何見てるんだろぅ・・
バレなぃようにしなぃとっ


私は、一生懸命顔を下に向け、視線を合わせないようにした。




「あれ?あれって、河合ちゃんじゃねぇ~?」


やばぃ!?!?誰か気づいたぁ~・・・


足音がこっちに近づいてくる。

私はおそるおそる顔をあげた。



「下向いてもばればれだから♪」


高谷くんは笑いながら私を見る。


「せんせーも今お帰りなの~?」


ん、この子は里井優希くん。


「はぃ。そぅですよ。」


私は他人様の目を気にしながらしゃべる。





「せんせい、送ろっか?もう暗いし。」


え・・?
高谷くんはそう私に告げる。