手を繋いだり、抱きしめたり……


その度、茜ちゃんは顔を真っ赤にする。


そして時には、目を潤ませている事もある。


茜ちゃんは無意識なんだろうけど……


その度、俺は、茜ちゃんにもっと触れたくなる。


さすがに外では、我慢するけど。


でも、今日は


少しくらいい、いかな?


“じゅうー、きゅうー……”


そんな事を考えていると、どこからともなく聞こえてくるカウントダウンをする声。


俺は“いーち”と聞こえた瞬間


「茜ちゃん」


そして、茜ちゃんが顔を上げた瞬間


チュッ――…


俺は茜ちゃんの唇に軽く触れ


「明けましておめでとう!」


と、笑顔で言う。