―帰り道―


電車をホームで待っている時


「先輩、どんなお願いしました?」


「ん?まっ、受験の事かな?茜ちゃんは?」


と言って、長谷部先輩は私の顔を覗き込んだ。


「私も“先輩が大学合格しますように”って」


「茜ちゃんもお願いしてくれてるんだから、俺、頑張らなきゃな。ありがとう」


そう言って、私の腕をグイッと引っ張り、抱きしめてくれた。


私は長谷部先輩の腕の中で


もう1つのお願いも叶うかな?