一瞬、沈黙になる。 “なにか、話さなきゃ。” そう思って、勇気振り絞って話しかけた。 「あの、桜好きなんですか?」 「…うん。花の中で一番好き。なんか桜って、見るとホッとするつうか、応援されてる気するんだよね。」 優しい笑顔で、そう答えた。 その笑顔に見とれて、目を離すことができない。 すると、 「あっ、もしかして…。今、俺のことキモいって思った?男のくせにって。」 と、顔を除き込んできた。