1-B

  
 私たちの教室のドアをあけると

 さすが高校とでも言うべきか、さまざまな個性をもった人がいる。


 おとなしそうに読書する人もいれば

 携帯をいじるやまんばみたいなぶ厚い化粧をした人も。




 「な、、なんかすごいね、、、」



 
 後ろのまりもびっくりしたような顔で教室を見ている。


 ドアのところで立っていても邪魔になるので中に入った。


 

 
 


 ガラガラッ



 「出席番号順に席につけーい」



 入ってきたのは担任だと思われる中年のおっさん。


 頭のうすらハゲが少し気になる。





 「ここかな?」

 
 多分自分の席であるだろう席に座る。

 ちらっと横目で隣をみると頭を机にふせて寝ている人。


 
 「(入学早々昼寝かよ!!)」





 
 とんでもない奴が隣になったもんだと思った。

 
 
 「じゃあ名前呼ぶからちゃんと

  返事しろよ。浅倉ー」


 「はい」


 「石井」

 「はーい」

 

 まりの声が聞こえてきて「どこの席だろう」とまりを探した。

 見つかったまりの背中は私よりすごく遠かった。



 「(まっ遊びに行けばいいよね)」

 「宮城ー」


 しーん。




 「あれ、宮城いないのかー?」



 
 入学式に欠席とは、

 ヤル気ないなぁーその人。

 
 そろそろ順番じゃないかと隣の人を

 見るが、まったく起きない。



 「(もうほっとくか、、、、ん?)」

 
 
 机の上にあるノート。

 そこには<宮城京輔>と書いてあった。




 「(宮城ってこいつかよ!!!!!)」

 
 「zzz」


 
 起こした方がいいのかな、ていうか起こさないとダメだよね!