生花第三高等学校


 私とまりがこれから通う高校。

 ざわざわと人がにぎわっている。
  

 

 「わあーーーーーー!!人がいっぱい!!」

 
 「当たり前でしょ入学式なんだから。」

 「そうだけどさーかほクールすぎ!」

 「(はぁ、、、、)」



 まりは子供っぽくて天然かつ無邪気。

 まん丸くて大きな瞳に白い肌。

 世間でいう<美少女>というものだろう。



 ツンケンしていて、ごく普通の平凡としか
 
 言いようがない顔をした私とは正反対。


 
 


 私のあこがれは昔からまりだった。


 

 (口では言えないけど)










 「やったぁぁ!!同じクラスだよ!!」

  
 隣で飛び上がるまり。

 これだけの人数がいるんだしきっと無理だろうと思っていた

 クラス分け。

 
 なんとまりと同じクラスだったのだ。

 

 「よろしくね!!かほ!!」

 「、、、、よろしく」



 そっけなく答える私だけど、胸の中では

 ずっとガッツポーズしていた。




 まりと一緒になれてホントによかった、、、、。





 
 「ねえねえ、かっこいい人いるかなぁ」

 「さぁ、どうだろうね」

 「もう! かほは彼氏とかいらないのー?」

 「、、、、、」


  
 彼氏とか彼女とか言う前に、私はまず恋というものをしたことがない。

 

 「ええええええええええええええええ!!!!!!!!!」

  

 と何度ドン引きされただろうか。



 
 告白されたことは何度かあったが全て断った。

 好きじゃなかったのだから当然のことだろう。

 


 「もったいない」



 と言われることもあった。

 でも後悔はしてない。






愛がない恋なんて恋じゃないでしょう?

 
愛がないのに付き合う方がどうかしてる




 

 まりもまた私と一緒。


 まだ<恋>を知らない。

 



 「一緒に見つけようよ!」




 まりはいつも私に言う。

 そのたびに微笑んでうなずく。















 見つかるときは、くるのかな?