あの笑顔がなんとも憎めないから
何も言えなくなっちゃうけど。


「劇的な出会いとかほしいんだけど」


ねねの惚気をまるで遮って
クールにそう放ったのは

柴田晴。(shibata haru)
真っ黒ロングヘア美少女。
かっこいいお姉さんって感じがいかにも。

劇的な出会いって言うとやっぱり
バッタリぶつかって
「あっごめんなさい」ってやつ?


今までは自分からアタックしてばかり
だったから そういうのもいいかも。

叶わぬ夢は大きく膨らんでいく。


「ねねみたいなリア充はいいけどさぁ
あたしたちはどうしようもないよね」


こうなったら非現実だ。

好きな人が1人でもいればただ
学校に行くだけでもバラ色になるっていうのに。


「だったらあ、誰か男紹介する?」
「かるっ!」


突然のねねの爆弾発言に
あたしと晴はそろえて言ってしまった。