それから二人は面白いほどに惹かれ合い、あれよ、あれよ、と一月が経過した。


日は浅いが年齢的にも、そろそろプロポーズかな、と思っていた矢先、岡野が私に衝撃的な事を言った。

「綾乃ちゃんに昨日、別れようって言われた」

「はあ!?何で!?」

「…分からない」

「あんた、何かしたの」

「何も。いつもと変わらなかった。
綾乃ちゃんに手料理を作ってもらって、食べて、帰る時に」