「ちょっと、鳴瀬くん、これもサッサとやってよ。
私はこっちの印刷に入るから!」

「北野…」

「はい!?」

「…急に張り切りすぎ」

「鳴瀬くんが言ったんでしょうが。
焼き肉奢るから急げって」

「……。
……どんな耳だよ……」


……と、まあ、こんな感じで焼肉屋へと二人向かった訳です。

実は鳴瀬にはその頃付き合っていた方がいたのですが、何と!!
その人の事を、何かにつけては鳴瀬くんに相談する、というおかしな図式が焼き肉ディナー以来、半年近くも続いた訳であります。