ギャアギャアと喚きながらも器用に階段を降りてくる息子達を黙って見る。

長男、祐吾、十一才。
次男、拓也、八才。

「ね、ママ、今日の夜は唐揚げがいいんじゃない?」

「ああ、いいね。俺も賛成」

「俺のキャベツは山盛りにしてね」

「仕方ないなあ。じゃあ、そうしてやる」

………。
…作るのは、私だろうが。

先ほどの、お腹蹴飛ばし事件はどうなった…?

夕飯のメニューを勝手に決めるな。

まだ降りて来て一分も経っていないのに、突っ込みどころ満載だ。