「直哉…。祭りの売店みたいなものは、きっとねぇよ…」 私が言うと彼は、 「ああ、そう。 じゃあ、出発は菜々子の夜勤明けだから、昼頃だな」 と全然噛み合わない返答をする。 …………。 あの、……聞いてるかい? 「六人泊まれる宿を探さないと」 言いながらパソコンの画面を見ている。 ………まあ、何とかなる…か…?