その時…。

「おはよお…」

旦那がヌッとリビングに現れた。

「直ちゃん!!」

「直ちゃん、おはよう!」

息子達が旦那に飛び付いた。

「…うっ!!ちょ、待て!」

次男と三男が前後から彼にしがみついてぶら下がっている。

その二人の足を、四男が引きずり落とそうと引っ張っている。

毎朝の名物。
父親強奪バトルの始まりだ。

「大地、降りて!」

「拓也が降りてよ」

「アー、アー!」