一昨日。
一月二十二日、日曜日。
夜十時に出勤した私は勤務前の一服の一時を休憩室で過ごしていた。
ボンヤリと頭の中で新作の事を考える。(早く仕事に就けよ…)
――社長がそこで秘書の唇を奪う…。
『なっ…!何するんですか!?』
『だって君、俺の事、好きじゃん』
『な、何を…』
『いいよ。…一晩くらいなら…、君のものになってあげても』
『……!』
「鳴瀬さん」
――社長!?…本気…なの?
「鳴瀬さん、てば」
―――そうよ、鳴瀬はずっと社長が好きだった。
………ん?鳴瀬?
「鳴瀬さん、早く来て下さい。
大変なんですよ!!」