ぐいぐいと尾木に手をガッツリ掴まれながら、引きずられるように庫内へ向かいながら、私は本日の『ガールズトーク』(年齢的にガールはアリか?)に静かに恐怖を抱いていた。


―――「ねえ、菜々子ちゃん、最近、あっちの方はどうよ?」

「は」

………?あっち……?

…どっちだよ………。

…キタよ、キタよ。

この意味不明の突然の始まり。

私がポカンと返事に困っていると、彼女は商品を数える手を止めて私の顔を見た。

ニヤリ。

その目が三日月みたいにヘニャリと歪んでいる。

……ゾクリ。
私に今日は何を言わせたいのだ。