その日の夜…




神様に







「こんな自分勝手な私と



マーチを出逢わせてくれ


ありがとうございます。




本当に…





本当に…


感謝しています。」




私は


何度も夜空の星に向かい


手を合わせて


神様にお礼を言った。










1999年7月22日




−夜−






なぜ神様が


あの日



マーチを


選ばせたのか…








また私が


一人ぼっちになると


きっと…


分かっていたから。







この子犬なら


お前を

一人にしたりしない…






何があっても。


どんな時も。






絶対にお前を


一人ぼっちにするような


子犬じゃない。



と、分かっていたからだと。







やっと神様の


言った意味が


分かった気がした…。







あの時から



今までの出来事が



頭の中で



一気に再生され






思い出し


涙が


溢れ出しました…。









次の日…


1999年6月23日



−朝−







その事に


気付いた私が


目を覚ますと




「これも

持って行きなさい」と貰い

壁に飾っていた

マーチの御守りの糸が

誰かがカッターで切ったように切れて



枕元に落ちていた。




私は飛び起き

御守りを握り締め


マーチの小屋へと走った。