「いや、なんでもない…」


もう助からないとわかっているのはこの中で俺だけなんだろうな…


フワリと空へ昇って行く死神を、俺は睨み付けた。


「雷太、行こうぜ。」


スタスタと歩き出す俺の後ろを雷太は慌ててついて来た。


「なぁ陸斗、やめろって誰に言ってたんだ?」


「ん?あぁ、なんでもねぇよ!」