轢き逃げか?


ぐったりとしている女の人のオーラは真っ赤に染まっていて、今まさに死神が鎌を振り下ろす所だった。


「やめろ…やめろー!!」


咄嗟に手を伸ばしそれを止めようとするが、呆気なくその鎌は体に突き刺さった。


白いモヤが死神の首飾りに吸い込まれていく。


完全に吸い込まれた所を見ると、俺は伸ばしていた手を下ろした。


「おい!陸斗!どうしたんだよ?!」