芳樹と麻衣子が付き合いだしたからといって、何か変わるわけでもなかった。 一緒に登校し、一緒に勉強し、遊び、一緒に下校した。 でも休みの日はデートへ行っているみたいだった。 たまにその話を芳樹に聞かされた。 遊園地に行っただとか、服を選んでやったとか。 そんな話を聞く度に、羨ましさと黒いモヤモヤした気持ちが俺の中で渦巻いていた。