途端にアズは
その謝罪の気配を打ち消す様に
――― 灰谷の額にキスをした
『 …… ア ズ 青… 』
「 いいの!!
…… そんな事いうなら
リュウジだって卒業式の日
タカコちゃんとか皆に抱き着かれてたし
ユカちゃんだって泣きながら
かなり顔に対して至近距離で
思いきり、しがみついてたし…
――― 付き合おうって言われてないから
私まだ、独身だもの!! 」
小さなコブシを握って高らかに
"まだ独身宣言"を挙げたアズ
インスタント食品を勢いよく
テーブルの上に出しながら
吹き出した真木が、アズに歩み寄った
「 ――… なら、オレもいいか 」
「 え? 」
真木は
振り向いたアズの首に手を伸ばすと
頬に軽くキスして、すぐに離れた
そして ふざける事なく
アズに明るい 微笑みを返す