「 … 会ってないのか? 」


灰谷は言葉で答えず
緩く首を、窓の外へと向けた


――― 確かに少し、変な感じだ



アズに関して、何かある時は
こいつがまず
先頭に立ってるイメージがあるのに


… 今回の事、やっぱり何も
知らされていないのか?




とりあえず
テーブルの上に散乱しているゴミを
コーヒーの入っていた袋に入れて
一度捻って、ゴミ箱に捨てた




「 ―― アズがさ
…お前も知ってると思うけど

最近まとめて
また記憶が戻って来てたらしくて


それで、梅川さんの所に行ってから
真木や青山とか、皆来て


―― あの甲冑の、プロモの話なんかした

あの最後の黒い騎士、真木なんだな 」




『  …… 違うよ 』


「 え? 」