タバコを根元まで吸い切り
フィルターだけ持って、部屋へ戻った
途端に 賑やかな笑い声
「 ――――― ジュン!!! 」
ビリヤード台のある部屋から
青い瞳を輝かせ
走り寄って抱き着いて来る濃紺色
デニム生地の、エプロン姿
「 アドリアナ 」
「 見て?! 出来上がったわ!! 」
その喜びと同調し
金色の髪も一緒に暴れ
その手に拡げられた
黒地の胸元に映える、純白の細かいレース
部屋の奥には
穏やかに微笑むハルトの姿
床を掃く、長い箒と緑のチリトリ
その音が響くと
アドリアナはグルリと後ろを振り返る
早口の英語で何か呟きながら
俺の胸元を掴んでいた手を離した