「 ………―― 」


自嘲する様に語っていたアズが
その言葉に、顔を赤くして
青山の顔を睨む




"そりゃねえだろう
決まりきってるのに ―――"




アズに、加勢したい


どうでもいい事はベラベラ話せるけど
こいつもこういう、核心系には弱いんだ




…だけどこれは
青山とアズ、二人の話し合い …――




「 正直

―― あんな思いをする位なら
俺が死んだ方がマシだったと

そう思う事もあった




泣くな


…だから俺は
お前を姫とも、俺を助けた
勇敢な女とも思ってない


――― 情けない、変な男に惚れた
馬鹿な奴だと思ってる 」


「  そ…  青山!!
その言い方はないべな!! 」




「 ――― だからこそ

… 可愛くて仕方ないんだ

どうしたらお前を幸福にしてやれるか

そればかりを考えてる




あずるはユカちゃんを
一途で、思い切りがよくて
そう言ったけど


――― あの子は、賢いよ


身を守る術を
本当の無鉄砲の怖さを
親御さんがきちんと
教えて来てるんだろうね


現にあの子は
一番好きなはずの灰谷の誘い

東京で一緒に暮らすと言う提案を
うやむやにして断ってる 」