梅川さんは、幼いアズのピンチを助け
事件後も、何かにつけて
彼女の面倒を見てくれている医者




――― 俺が駄目になりそうになった時にも
わざわざ阿尾森まで、会いに来てくれた人




『 ――… あずるちゃん
また何か、思い出しそうなのかい? 』


「 …… え
俺まだ、何も言ってないのに何故…? 」


『 青山君からね 少し聞いてたから 』


「 ………― 」


『 クウヤくんからも
春先入ってから
少し、雪崩の兆候があるってね


今日の事も
夕方に連絡があって、話は聞いてるよ


うちに来るかもしれないと思って
ちょっと待機してたんだ

今、あずるちゃんの家かな? 』


「 は、はい 」


『 そっちに行くから、少し待っててね 』


「 あ、もう準備してて
こちらから、向かいますので 」

『 なら、だいぶ落ち着いてるんだね? 』


「  はい  」