そしてまた何か言おうとして
すぐに止め、再びうどんを食い始める




「 ―― どうしたのよ 」


「 ししょー 」


「  …はい  」


「 食べるの早いね 」


「 食う時間、あまりないからな 」


「 あー そっか… わかる 」




「 ――― つかアズ

… 早くチョコ持って来い
んで確かめてさ


いつまでも悩んでるの、辛いだろ 」




「  … うん
ついでにこれ、捨てて来る… 」


「 わかった
あ、家にいるって、真木に連絡したか? 」


「 あ… しなくちゃ 」


「 ちゃんと家電からしてやれ 」


「 …… うん 」


「 ―――… アズ? 」




編み戸を抜けて来た風が
レースのカーテンを思い切り煽る


立ち上がりかけた体が
少しこめかみを抑えて、へたり込んだ


「 ご …… ごめんなさい 」


「 ――― 布団敷く どこだ 」