「 淳、かに座だよね? 」




アズの白い指先が
"人"という漢字に似た星座を
真っ直ぐに指差す



「 …うん  

――――― アズは? 」




「 クリスマスイヴだから、ヤギ座だよ 」


「 ――…な?! 」




その星空のショーは、数分で終わり


ほのかな明かりの下
足を止めていた人々の靴音が
また再び響き始めた




「 ……… クリスマスって

… 何で


―― あの時、ちゃんと
言わないのよ…! 」




俺は アズの手を掴み

ただ彼女は、…笑った