――― その表情は、造りじゃなく
本当に心配しているのが判る顔で ―――




… 確かに

"造られた世界"から抜け出して
俺はアズの元へと走って行った


けれど、その先に待っていたのは
【RELIEF FANTASY】も真っ青の
俺の知っている"普通"とは
全く違う景色 ――――




「 … それと
アドリアナの事にも、あまり関わるなよ


インプットされ
立ち居振る舞いだけは優雅だが
中身は姫どころか、貴婦人ですら無い


… 欲しい物が手に入らなければ泣き叫ぶ


好きな様にお菓子を食べて育った
善悪の判断すらつかない赤ん坊だ ―――


あれならユカちゃんの方が
頑張って自力でセーター作ったりして
余程いじらしくて、かわいらしいね 」


「 ………… 」


「 アドリアナを見てると
かつての自分を見ている様で
放っとけないんだろうけど…

加減を知らない"ツンデレ"は
リアルではただの痛い奴だ

とことんまで付き合う愛と暇がないなら
観賞用にしておく位がいいよ 」


「 ―――… 真木は!! 」


「 ん? 」