「私、頑張ります。朝比奈さんを笑顔にできるように…。」





朝比奈さんの言葉に笑顔を貰ったから、私も笑顔を返したい。
朝比奈さんを笑顔に出来るのは、私の作るお菓子…だから。


全て込める。
〝ありがとう〟も〝嬉しい〟も…よく分からない…気持ちも全部。





「朝比奈さーんっ!閉店時間なんですけどー?」

「あぁ、すみません。長居してしまって。」


奥から出てきたのはチャコさん。
…ちょっと、ドキっとしちゃった…。





「ひなたちゃんも着替えて着替えてっ!」

「はいっ!すみません…。」

「引き留めちゃってごめんね、ひなちゃん。」

「いえっ…そんなむしろ…ありがとうございました!頑張れそうです。」

「ホント?」

「はいっ!」

「…良かった…。」

「もーラブラブしないのっ、二人とも!」

「へっ!?」

「な…何言ってるんですか、チャコさん!ラブラブだなんてそんな…。」

「初々しいーっ!」


チャコさんがちょっとニヤニヤしながら私と朝比奈さんを交互に見た。
…は…恥ずかしい…私はそんなつもりじゃ…。