もう3時間目だった。





俺はずっと席替えのことを

考えていた。





坂中と離れるなんて

絶対やだ。



離れたら、

坂中のバカさも、

坂中との宣戦布告も、

Pick upも、



全部見れなく、話せなく、

できなくなる。





そんなの嫌だ。

ぜってぇやだ。





だから少しでも

坂中のそばによりたくて、

俺はやっちゃったのかも

しれない。



気づけばいすを傾けて

坂中の方へ寄っていた。



坂中に触れている自分が

恥ずかしくて、でも

離れたくなくて。



だからずっと傾けてた。

触れてた。



坂中も何も言ってこないし。



俺は熱くなっていく顔を

伏せながら高鳴ってゆく

鼓動を押さえつけてた。



それでもチャイムがなれば

そのひとときは終わるわけで。





3時間目は終わり、

4時間目となった。