「市瀬もひどいねぇ」

「でしょー!」

「でもさ、叶芽結構楽しいんでしょ」



…確かに楽しい。


ってなんか私がMみたいな

言い方だなぁ…(笑)


でも机をとられるのはごめんだ。



「あ、チャイムなってる」

「本当だ。じゃあ叶芽がんばってねー」



私は苦笑しながら席に戻った。



「市瀬さぁ、さっきうちの頭に
消しカスかけたでしょ」



そう言いながらも私は

市瀬の頭に消しカスを

お見舞いしてあげた。



「お前が背中に入れるからだろ!」



頭についた消しカスを

落としながら市瀬は言った。


そしたら市瀬はシャーペンで

私のノートにぐりぐりと

落書きし始めた。



「…」

「へへっ」



いや、へへっじゃなくて!


もちろん、消して

そのカスを市瀬の机に

ばらまいたのは

言うまでもない。