消しゴムがない。


市瀬か?


いや、持ってない。



めんどくさいから

これでいいや…



「お前それ俺の消しゴムだから!」



そういって市瀬が

手を開こうとしてくる。



「だってないんだもん!」



ちょっとくらい消させて

くれたっていいでしょ!


私は市瀬の手を

振り切って急いで

消した。



「はい、どーも」



私は市瀬の机に

消しゴムを置いた。



あいかわらず、

授業中はうるさい。


みんなが静かになっても

私と市瀬は大体騒いでる。



で、前の男子に

うるさいって怒られる。



なぜか私だけ。



差別だし。

うるさいのは市瀬だもん。