「未来、起きて」
聞き慣れない声。
あたしはその声に目を覚ます。
「ぎゃあっ、何で男があたしの家に居るわけ!?」
「ちょっと、もう忘れたの??恩人の事を」
「は??恩人…あ!!」
思い出した。
昨日、不良に絡まれた所を助けてもらって…
家に泊めてってせがまれて、少しの間だけ泊める事にしたんだっけ??
「思い出した??」
「まぁ、何となく」
出来れば思い出したく無かったけど。
「それにしても、未来って本当可愛いね」
「はぁ!?何言ってんの!!ってか名前何で知ってんのよ」
「内緒」
「??、まぁどうでもいっか。ってか今何時??」
「8時だけど」
「嘘でしょ!?早く支度しないとっ」
「未来、ファイト」
キーーっ!!ムカつく。
「ちょっと着替えるんだから出てってくれる??」
「…何で??」
「何でって、あたし一応女何だけど…」
「だから??」
「もういい、トイレで着替えるから」
そう言った私の手を掴んできた。
「ちょっと待った、未来急いでるんでしょ??」
「分かってんなら、離してよ!!」
「俺が着替えさせてあげよっか??」
「…は??意味分かんない事言わない…っん!?」
私の言葉を遮って、キスをしてきた。
そして、そのまま服を脱がせてくる。
あたしは必死に抵抗したけど、男の力には敵わなかった。
口を塞がれてるから、声も出せない。
「…はぁ」
やっと口を解放された。
「な、何すんのよ!?止めてよ!!」
「俺も男だって事、忘れないでよ??」
「何なのよ!?今度やったら許さないから!!」
「はいはい。着替え終わったよ。急いでるんじゃ無かったっけ??」
あっ忘れてた!!
「もう行かなきゃ」
「行ってらっしゃい」
あの野郎、帰ったら覚えとけっ!!