まだ少し寒いこの時期
ぼくは余り思い出の無いこの中学校を卒業する。
そんなに頭はいい方でもないぼくは、地元の普通高校に進学することにした。親には工業系に行けと言われたけど家から遠くなるからってことで親と喧嘩はしたが結局は普通高校に行くことになった。
正直高校なんて、どうでもいい、卒業出来ればなんとかなる、そう思っている。
高校に入って半年、同じ中学だった友達の進めでバスケ部に入ることにした。
マネージャーは普通に可愛いかった、中学校の時からモテる訳でもなく一度後輩からラブレターを貰った位だった。
中学校での思い出はその位で、自分から人を好きになることもなかった。
マネージャーは普通に可愛いとは思ったぼくの友達も可愛いと言っていたしかし、彼氏がいて友達はガッカリしていた、僕は高校生なんてそんなものだと思った。叶わぬ恋などするもんじゃないと・・・その時は思っていた。
ルックスはいい方ではないぼくでも運動神経は結構ある方だった、そのせいか3年生最後のインターハイに1年のぼくがレギュラーとして出してもらえることになった。正直うれしかった。この頃から学校が好きになって来た。3年生最後の試合はあと一歩の所で破れ県大会出場を逃した・・・
ぼくは今までこんなにも悔しい思いをしたのは初めてだった。
それからというもの恋愛よりも部活をという高校生活だった、友達は彼女が出来ていて気が付けば周りは彼女彼氏がいた、部活一筋だったぼくは周りの人が羨ましく思って来てしまった恋愛には無縁だと思っていたぼくにも、焦りが出て来た。それでも、彼女が出来る訳でもなく、3年生最後の試合にも夢破れてしまった。

それからというものやっとのことで彼女が出来た・・・そんな中、ふとテレビを見るとそこにうつっている女性に恋をしてしまった叶わぬ恋だとはわかっていた。 でもその女性は自分と同年代のアイドルだった。まだ希望はあるとぼくは信じてしまった。
それからというものぼくの人生は大きく変わってしまった。