「じゃあ竜貴、乗って良いよ?」



そう車に手招きする如月。



翔さんは、丁寧に車のドアを開け俺達を乗せた。


ちゃんと母さんが用意した、お泊まりセット的な荷物も忘れずに乗せる。



「何かスンマセン・・・わざわざ来てもらって」



車のエンジンを入れる音が耳に入って来る。



「良いですよ。あまり気を遣わなくても大丈夫ですよ。」



バックミラーから見えた翔さんの顔はニッコリしていた。


本当に良い人すぎる。



こんな広い車に初めて乗って俺は緊張を通り越して、もうガチガチだ。