「ナガオカショウタ…」

「ねえ繭」


名前を呼ばれ
顔をあげると


―チュっ


唇に何かがあたった


なにいまの


「ひどいな、繭」


キスをしたことには
ふれもない


「ああ…私のファーストキス…」

「それ繭のファーストキスじゃない」

「なんでそんなことわかるの」

「だって繭のファーストキスもやっぱり俺だから」


………ナガオカショウタ
………ファーストキス?




「あ!思い出した!」