『さきほどの走り高跳びでの新垣くんの記録は、学校新記録です』






アナウンスが流れたとき、生徒席で歓声が上がった。









その中心にいた、新垣先輩。














一目惚れだった。


かっこよすぎた。


大きくガッツポーズをして、笑ってた。















その瞬間から、あたしの恋は始まったんだ。





















春、私はその学校に入学した。




それからはずっと、新垣先輩の背中ばかり追ってきた。




成績も優秀な新垣先輩に負けないように、必死で勉強もした。














―――でもやっぱり、先輩の背中は遠かった。