「沙絢。お昼行かない?」 「…天音…うん、行こうかな」 その日の午後。 天音は、いつもと同じように私をお昼に誘ってきた。 昨日まで、天音に対して、ひどい感情しか抱けなかったのに、なぜか私は穏やかな気分で天音に接することができた。 「沙絢。今日は元気だね」 天音は、ふわりと髪の毛を揺らして、首を少し傾けて微笑んだ。