「ねえ、シオン」 隣で眠るシオンに私は尋ねた。 「なに?」 シオンは、私の方に向きを変えて、にっこりと微笑んで答えた。 あどけない邪気のないシオンの表情に、私の心は、ほっこりとした。 「あのね、寂しいのどこかに行ったよ。ありがとう」 「ううん。俺の方こそ。今日、沙絢さんに逢えて、良かった」 「私も」 「うん…あの、少し眠いから寝ていってもいい?」