紫音の大学に到着したのは、夜の9時。 大学の入り口にある、ライトアップされた敷地内の地図を見ながら、紫音がいる教育学部へ向かった。 「あそこだ……」 3階立ての教育学部の建物。 一つだけ、ぽつんと光る教室を見つけた。 そこは、とても暖かそうに見えた。 今すぐに、駆けつけたい。 そう思った私は、いつの間にかそこへ向かって走っていた。