「誰か探してんの?」



すぐうしろから、声がした。


振り向かなくても分かるその声に、言葉をなくすあたし。



そんなあたしにお構いなしの君はあたしの耳元に近付いて。



「俺のこと見過ぎやろ」



「………っ!!」



やっぱりバレてた。


恥ずかしさで顔がカーッと熱くなる感覚がした。




「図星か。カマかけてみたんやけど、まさかほんまに見てたとはな。ま、俺イケメンやから仕方ないんやけど」



はい、イケメンですとも。


自分でイケメンて言っちゃっても嫌みのないくらい、爽やか、が似合う笑顔ですとも。


ま、眩し過ぎます……。