君は気づいているだろうか。 あの日からのあたしの変化に。 「失礼します」 聞き慣れた、少し低めな声に 工場から事務所に通じるドアを見た。 ―――君だ。 あたしの前ではふざけてることが多い君も 仕事の時は真面目な顔になり、眩しいくらいにいい男。 そのキレイな横顔を、パソコンを見てるふりをしながら こっそり眺める。