『ふぅーん、飯田にねぇ…』
「怜は…なにあげたらいいと思う…?」
『そんなの桃嘉が考えることでしょ』
「う…」
『飯田なら、桃嘉があげたものなら何でも喜ぶんじゃなーい?』
そう…かもだけど…。
本人が一番喜ぶものをあげたい。
『あたしの友達は、腕時計あげてたけど?』
「う、腕時計…」
た、高い…っ!!
今あたし所持金5000円もないし…。
『ぁ、あたし課題あるから』
「うん、ごめんね?」
『いいよ。んじゃ、またね』
「うん…」
ケータイを閉じて、ベッドへとダイブ。
はぁ…。
何もしてあげられない分、
何かをあげたいだけなのに。