「あー!優里佳ちゃん?」
いきなり大谷くんが私の下の名前を呼ぶ。


「はい…」
話したこともないのになんで下の名前?


「あのさ、俺のケータイ知らない?黒のスマホなんだけど…」


「ケータイ?今は見てないけど、ないの?」


「うん。番号言うからかけてくれない?」

ケータイなくしたから慌ててたんだ!


「いいよ」


「ありがとう!えっと番号は…」


言われた通り番号を入力して発信する。
すると最近よく流れている曲が教室から聞こえてくる。


大谷くんは音を聞きながらケータイの場所を探す。
すると窓の近くの席に置いてあった。